『回想』を使う作家はクズなのか。
昨日の記事で力尽きたので、今日は軽めです。
恋カケの体験版をやらせていただいたとき、1章2章と(いわゆる共通ルート、さらにいえば星奏・彩音ルート)で、とてもきれいに効果的に『回想シーン』が使われていることに気がつきました。これはひとえに新島先生の手腕です。
しかし日本ドラマ脚本のスペシャリスト新井一先生によれば、『回想シーン』は使わない方がよろしい、ということも言われます。もちろんこれはシナリオ初心者に対する戒めであり、プロはきちんと回想シーンを使うことができます。
自分の話をすると、僕は基本的にストーリーで回想シーンを使いません。もちろん新井一先生の言葉を実践しているわけです。
しかしながらキャラクターに感情移入させるためには、この「過去」と「今」のつながりが非常に重要になってくると今回あらためて実感させられました。
過去にあったことが現在のキャラの行動のトリガーになっている。現在の段階で起こしたアクションの原因が、ずっと昔の過去にある。それを知るのは主人公ではなく「あなた」とヒロインだけ。場合によっては、回想を使った方がかなりの深度で感情移入させることができる可能性に思い至ったわけです。
言い換えると、作劇のための回想を使うのは三流、キャラクターのための回想を使うのは一流(???)。こんな感じでしょうか? 単純化しない方が身のためだけどあえて書いちゃうもんね。
まあ、何が言いたかったかというと、これからは回想シーンも恐れずに使っていきたい、という決意表明みたいなものです。
ちなみに新井一先生の著作は超有名ですが、こちらです。
1985年の発売ですが、いまだにこれを越える教本がないのでずっと販売されています。詳しい紹介はまたいつかするかもしれません。
では、こんなところで。
皆さま、よい執筆ライフを。