このWeb小説全盛時代に公募したいけど「ラノベ新人賞」って書いてある封筒を郵便局員さんに渡すのが恥ずかしい。
今プロラノベ作家になるには、Webで書籍化狙うルート、公募で賞を取るルート、実力つけてコネを作ったり営業して売り込み、というのがオーソドックスだと思います。
ぼく自身、公募歴は長いけど公募回数が少ないのですが、そういや過去の公募で思い出深い出来事もあったなあと今書いてて思い出しました。
雨の中、締め切り当日に出しにいったらビニール袋が破れて封筒が濡れて角が破れたり住所がにじんだりしていて、局員さんに「大丈夫だから」と励まされながら17時回っていたのに当日の消印を押してもらったり(田舎は0時までやってないの!)
マチ付きの封筒が締め切りの日までに手に入らなくて駅前の印刷店さんに泣きついたら封筒を譲ってくださったり(結局マチなし封筒しかなかったけどそのときの原稿はそれで入ったというミラクル。受賞したら感謝しにいこうと決めてもう何年……)
やはり締め切り当日に印刷していたら、最後の1枚を吐き出した瞬間プリンターがインク切れで止まるミラクル。
こうやって見ると締め切り当日に持っていきすぎじゃろ。
反省して今回は早めに持っていきます。なんとこの記事を書いている今、もう原稿は出せる状態にあります。
さて、そんなことしなくても今のラノベ賞はWeb応募ができます。
ただtxtが基本、あってもWordか一太郎の形式しか受け付けてもらえないという。
ぼくは原稿の組版で多少良し悪しが決まると思ってるので、できれば紙で公募したい派です。嘘です。ご存じの方もいると思いますが僕の小説は基本的に当てルビが多いのでtxtだと読めたもんじゃないんです。
あとあまりに久しぶりすぎて、「ラノベ新人賞」って書いてある封筒を郵便局員さんに渡すのが恥ずかしい。
そこで解決策をTwitterで募集したところ、公募クラスタのみなさんから楽しい回答を得ることができましたのでさっそくブログのネタにします。ブログネタ乞食も板についてきたと思います。
@the_3rd_Age おお、良い結果を祈ります!w ところで大型のポストなら、そのまま突っ込めるのでは?www
— かざと@あんのうん (@youkazato) 2015, 10月 13
@the_3rd_Age @youkazato 郵便局員に見られるのが恥ずかしいならコンビニに持って行けばいいじゃない!(根本的な解決になっていない
— 西川旭(引き裂かれた兄妹たち) (@beerman0726) 2015, 10月 13
@the_3rd_Age 封筒なんて目に入らない級の派手な格好をして行く。
— 11/23文フリ東京@伊織 (@iori8250) 2015, 10月 13
@the_3rd_Age っ 女装
— 11/23文フリ東京@伊織 (@iori8250) 2015, 10月 13
@the_3rd_Age 局員さんはたぶん気にしてないし、むしろ後ろに並んだ人の目のほうが気になるのでは……
— 添嶋譲 (@literaryace) 2015, 10月 13
@the_3rd_Age @youkazato まだ切手はってないのか。多めに貼って定形外の方にぶち込んでおけば届くでしょう(むせきにん
— 西川旭(引き裂かれた兄妹たち) (@beerman0726) 2015, 10月 13
他にも
「出版社に直接行って受付に投げてくればいいと思うよ」(@鍵)
それができねーから地方に住んでんだ!
「エロ本で原稿を挟んで持っていきましょう」(@鍵)
山田君、座布団一枚!
まあ答えはひとつしかないんですけどね。
「いいから早く持っていけ!」
ぼくは馬の骨/エロゲとダブステップ/日本で最高に頭のおかしいゲームのサントラ/他
今週のお題「私のテーマソング」
えー、皆さんご存知のとおり、ぼくは馬の骨(平沢進にわかファン)です。
師匠の楽曲と歌声は、ぼくのような高2病クリエイターの魂をクトゥルフの呼び声のように揺さぶってくれるため、
自分でも気づかないうちに長編作品の章タイトルが全て平沢進/P-MODEL/核P-MODELの曲名になっていたりします。間違いなく馬の骨です(あとで思い直してやめたけど)。あと恋カケに『賢者のプロペラ』が出てきたら僕のしわざです。
お葬式の際は『Switched-On Lotus』で送り出していただきたい。
というわけでテーマソングがあるなら師匠の曲になりますが、1曲決めるとなると難しいですね。
初めて聴く人のために1曲目を選ぶなら「白虎野の娘」になっちゃいますしねー。
ところで「ダブステップをエロゲのBGMにしたらチャレンジだよね」って会話を某ゲームブランドの代表さんとしたことがあります。
僕は総じてコンテンツ・ニワカなので申し訳ありませんが、ダブステップはヴァオーン↓ デューデュ↑デュ↓ウ↑デュ↓↑デュ↓ ヴェ↑ウ↓ヴェ↑ウ↓ヴェ↑ウ↓って感じの音楽です。
ダボステッピを文字に起こすと面白い - Togetterまとめ
エロゲにEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック) は新しい試みだといえます(たぶん)。僕もダブステップやテクノが好きで話が盛り上がったのですが、実際にゲームに採用されたところ、ユーザーさんたちにも好印象だったようです(観測範囲内では)。
そういえばアニメ『寄生獣 セイの格率』の戦闘シーンもダブステップ風のBGMで、好意的な意見が多かったらしいですね。街中でもワイドショーでも普通に流れるようになってきているので、どんどんダブステが使われていけばいいと思います(手垢がつくと嫌だなーと思いつつ)。
ニワカなのでスクリレックスにドハマリしていた時期があって、初めて買った『バンガラング』は直輸入だったのでよかったのですが、『リセス』をまちがえて日本のレコード会社を通して買ってしまって精神的に大損こいた記憶があります。
なにがイヤかって、日本のレコード会社を通して買うとまったく文才のない解説シート(ライナーノーツ)がついてくるのね。しかもこれがつくがために値段が高い。
『さすがに13年以降(ヒット・チャート等の一般レベルにおいて)EDMムーヴメントも落ち着きを見せ始めている中、一部のDJ出身サウンド・クリエイターがメインストリーム・シーンのヒット・プロデューサーに君臨し続けているが、特にメジャー市場におけるそれはどことなく画一化したサウンドに満ち溢れている。アバンギャルドで革新性を伴ったサウンドが生まれ、やがてメインストリームを形成していく…大衆音楽の歴史は、大雑把に言ってしまえばその繰り返しなわけだが、スクリレックスは自らの音楽の孤高性を常にハイ・レベルでキープすることに腐心していたのではないだろうか。(一部抜粋)』
あー、でもこの記事を書くために『リセス』のライナーノーツを読み返してみたら思ってたよりひどくなかったぞ。……でもこんな文章のためにお金を払ったのかと思うと……(このへんにしておこう)
ちなみにこういう主語と述語の間にこれでもかと補足的な文章が詰め込まれている文章を、名大の戸田山和久教授は著書「論文の教室」のなかで『イカめし文』と呼んでいます。
が、今回はそういう文章作法の話ではなく作業BGMの話をしましょうか。
作業用BGMといえば、ある日Twitterで流れてきて知ったのですが『LSD』('98)というゲーム(日本で最高に頭のおかしいゲームとまで言われる奇ゲー)のサウンドトラックがパブリックドメインとなっており、 これが作業用BGMとして非常に最高でオススメです。
最高に頭のおかしいゲームといわれるだけあり、深夜にひとりで聴いていると不安に駆られて後ろを何度も振り返ることになります。怖くない、怖くないヨー。
もっとも頭の中で音読しながら書く文章書きにとって、作業用BGMは実際不要ですが、それはそれ。これはこれ。
あとは『艦これ』が作業用BGMになるって誰かが言ってた。
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宣伝です!
【宣伝】10月23日にガイドワークス様より刊行される「ごはん処 なつかし屋」の表紙と読み切り漫画一本を描かせていただきました。 お寿司と秋の味がメインテーマの老若男女楽しめる内容になっておりますので、是非よろしくお願いします~! pic.twitter.com/vm4KKYPDBY
— 玉樹 庵@微笑女Mitsu1巻発売中 (@tamakiiori) 2015, 10月 11
この原作を担当させていただきました。
これで漫画原作も商業デビューしたことになったぞ、やった!
作画はおなじみ玉樹先生で、漫画だけでなく表紙も担当されています。
全国書店、およびコンビニで買うことができます。発見報告のためにコンビニをめぐるのも楽しいかと思いますが、発売日を忘れないようにAmazonでポチポチっとするもよろしくお願いします!
ではまた!
シオミヤさんの試みについてとパンドラ。
漫画家のシオミヤイルカさんがKindleでオリジナルの本を出版されたそうです。
しかも紙の本は講談社から、Kindle版は個人で販売という離れ業。
【KDP最前線】紙のコミックスは講談社から。電子書籍はマンガ家個人で本日同時発売「原始乙女と神の塔」を執筆したシオミヤ イルカさんにインタビュー
この方式って、作家にとってはすごく合理的な気がしますね。
出版社を通していることで作品の品質はお墨付きですし。
電子書籍分のアガリを取られることなくお小遣いにできるわけでしょう?
いや実際、自分で電書売ったこともなければ出版社から本出したこともない人間が何を言ってるんだくらいに受け取ってもらればいいんですけど。
ほんで、こっからは全然違う話。
ぼくがシオミヤイルカさんという漫画家を知ったのはパンドラという文芸雑誌です。
シオミヤさんの描く「人間試験」は殺人鬼の話ということもありますが、精緻な線で描かれる人物たちの中んに狂気が宿っているのがありありと分かる、そんな漫画だったことを記憶しています。
当時のぼくはBOXをこじらせていて――という話は怨嗟しかなくなるのでやめよう! とにかくあんな分厚くて高い雑誌を少ないお小遣いから買っていた時期がありました。
どんな雑誌かというと……。
これ。
さんざん鈍器だのなんだのと呼ばれたHybrid!(vol.1)が「すぐ読めそう」と思わせられる辞書的な分厚さ。まあこんな雑誌が続くはずもなく、vol.4で休刊しました。
これを読んでるほとんどの人が知らないであろう、物語シリーズと思わせて全然ちがう西尾維新のセパタクロー小説「蹴語 シュウガタリ」が読めたのはパンドラだけなんですが……あれの続きどうなったの。
ちなみにこのあとBoxAirになって電書に進出してるんですよね。そちらでは百壁ネロ先生がデビューされていますが、もっと作家を大事にしてほしいですね。
おっと、毒にも薬にもならない記事を書くはずが毒にしかなってないぞ。
しかし今回の記事では講談社の有能な方がキンドライズを快くOKされたという非常に有能なエピソードが分かりましたので、それでかなり株が上がったんじゃないでしょうか。電子書籍のリスクを負いたくなかっただけかもしれませんが。
今後どうなるかは誰にも分かりませんが、個人で漫画を電子書籍として売れる流れがもっと増えるといいですよね。