サドさんのK2ブログ

シナリオライター、茶渡エイジのブログです。タイトルのK2はケツと読みます。

何も知らないところからKDP出版をしよう!・前編(出発~EPUB3変換まで)

祝★KDPデビュー!

茶渡です。さどです。

このたび! なんと!

ようやく重い腰を上げて!

最初のKDP作品を出版することができました。わーい!

 

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マリアクロエ 警視庁公安13課『限界集落燼滅係』: 同時上映「老人集落VS機関銃ガールVS女王様 feat.JC巫女~(R-18指定作品)」 [Kindle版] [アダルト]
茶渡エイジ (著)

 

とはいえようやく1作品です。

こうしている間にも、あの人は新作、あの人は続編、あの人は5作目……と、何度目かの電子書籍元年に置いて行かれている気がしてなりません。

 

一方で、自分のように、

「原稿はあるけど電書にするのがめんどくさそう」

「よく分からない」

「手続きニガテ」

という奥手な人も多いかと思います。

1ついえることは、 原稿を書く前にちょいとこれ読んで、です。

 

今日は自作の宣伝も兼ねて、初歩的なところから出版に至るまでを書きたいと思います。

題して「何も知らないところからKDP出版をしよう!」。

今回はその前編です。

 

なお記事はあくまで僕の感覚です。なので、

「いや、私はそこじゃないところが分からないんだけど?」

という方がいらしたらコンタクトください。一緒に悩みましょう。(その前にネットで調べたほうが早いですが)

 

目次

前編(この記事):原稿作成時の注意。AmazonKindleダイレクトパブリッシングアカウントを取得しよう。見出し・ルビ・縦中横の指定方法。

中編:表紙の作成。Pixabayで表紙画像を探す。KDP本の作成手順。価格設定。

後編:でんでんランディングページを使ってみる。EPUB to Twitterを埋め込んでみる。

 

今回作るもの。

小説。表紙のみ・挿絵なし。

シンプルイズベストで余分なもの何もつけずに出版したい人向けです。

ちなみに今回の作品はR18ですが、全年齢と大差ありませんので無問題。

 

用意するもの。

Amazonアカウント。

・小説原稿(txt)

・表紙(jpg)

・時間 

 

Amazonアカウント

kdp.amazon.co.jp

 

他にも様々な電書サービスはありますが、今回はKDPです。

Amazonアカウントを取得し、ダイレクトパブリッシングできるようにします。

サイトにログインしたら「はじめ」ページの真ん中にある

「KDPクイックスタートガイド」にやり方が書いてあります。

そうしたら、

→「アカウントを作成」

→「Kindleダイレクト・パブリッシングサービス利用規約」に同意。

→「アカウント情報の入力」

→「銀行口座の登録」

を行います。

そしておそらく身構えるのが、次の

 

「税に関するインタビュー」

 

ではないかと。

ですが恐れることはありません。

「税に関する情報を登録する」を押し、そのままアンケートに答えていけば終わりますので、安心してください。

 

なお蛇足感がありますが、

この項目で「W-8BEN」という税の書類に電子記入を求められます

や、特別なことはしないので、アンケートに沿って答えていけば大丈夫。

留意したいのは、

他の古いサイトで「W-8BENを郵送して米国での源泉徴収を免除しよう」と書いてあっても、今はその必要はないので郵送しないでください、ということです。(英語版などを海外のAmazonで売る場合は別。今回はスルーします)

現在のKDPでは日本での出版には最初から源泉徴収が免除されています

 僕はそのことを知らずに前段階の「SS-4」という書類をFAXしてしまいました。

重ねて言いますが、源泉徴収免除申請は不要なので大丈夫です!(2016/01/22現在)

 

 

小説原稿

アカウントとKDPに必要な個人情報の入力が済んだら、いよいよ電書本体の作成に入ります。ここまでですでに息切れしてませんか? 大丈夫、ここからも長いです。

※以下、小説についての説明です。 漫画の方は申し訳ありません。

 

原稿の作成にも注意が必要です。

まずKDPの作品フォルダを作成します。表紙・原稿・挿絵など1冊に必要なデータは1つのフォルダにまとめてください(でないと変換できません)。

テキストはtxtファイル(わかりやすく言えば『メモ帳』で書いたもの)。

ファイルのタイトルはローマ字で、漢字仮名は使わない方が無難です。

文字コードUTF-8で保存してください。

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KDPは「EPUB3」というフォーマットに変換する必要があり、そこで推奨されているのがUTF-8です。他にmobiとかEPUB2とか色々出てきますが、覚える必要はありません。(2016/01/22現在)

 

そしてぜひ、書く前にやっておきたいことがあります。

それは「段落ごとに1行空けを入れること」です。

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これを

↓↓

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こう。(最初からこうしておくと後でラクです)

 

理由を説明すると、

txtをEPUB3に変換するときに「でんでんコンバーター」を使用します。でんでんコンバーターは我が国日本でもっとも簡単かつ最強の変換サイトです。神です。

電書ちゃんのでんでんコンバーター - でんでんコンバーター

後でまとめますのでサイトは開かなくてもOKです。

必要なことだけこちらで補足しておくと、

でんでんコンバーターにおける段落の改行は「1行空け」。

でんでんコンバーターにおける1行空けはHTMLタグの「<br/>」です。

上の画像にもちょこっと見えますね。

 

大事なので2回言いますが、 

段落の改行は「1行空け」

1行空けはHTMLタグの「<br/>」です

 

では1行空けをしないとどうなるか。

答えは、EPUB3に変換されません。マジで。気づかないと焦ります。

 

 ルビ

「ルビはどうするの?」

txtはルビに対応していませんね。

上の画像の文章をよく見てください。

 

「{宮本葵|みやもとあおい}」

 

とルビの指定があります。

実はそれが「でんでんコンバーター」でのルビ指定になります。

 

ルビ指定は 

「{文字列|ルビ}」

 です。

はじめからこれでルビを入れておくと後の作業がとてもラクです。

逆にいうと、小栗虫太郎なり古野まほろなりをオマージュしたいわゆる「ルビ小説」を書こうとするなら、これを覚えておくことは必須です。

 

縦中横

これは「^半角字^」です。

「^!?^」「^!!^」などです。

確認用のビューワでは潰れたりしますが、Kindle上では問題なく表示されます。

 

見出し

さてもう一つ、KDPには目次ページが必要です。

これは特別に用意する必要はありません。

原稿の最初、もしくは各章の見出しに##をつけるだけです。

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今回の作品ではこう。

タイトルが長すぎてはいらないので、便宜上サブタイトルとして2つに分け、

「タイトルを##」

「サブタイトルを###」

としています。

##の数が増えるほど文字が小さくなりますw

ちなみにこれはKindle上では章が2つあるというカウントになっています。まあ欲しい見た目になっていればいいでしょう。

この##をつけた見出しが、目次ペ―ジに表示されます。

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※こちらはKindleのビューワではなくEPUBtoTwitter「BiBi」の画像。

 

今回は章立てしていない作品なので若干分かりにくいかもしれませんが、

##と###の文字サイズの違いも分かるかと思います。

 

上記の表記方法は「でんでんマークダウン」に説明されています。

電書ちゃんのでんでんマークダウン - でんでんマークダウン

全部覚えようとせず、のんびり眺めてみてください。

 

まとめて解決!「でんでんエディター」

実はルビを含め、太字や絵の挿入などは、

「でんでんエディター」で全てできちゃいます。

電書ちゃんのでんでんエディター

まあ実際、原稿流し込みからのエディター使用だと

ルビ打ちなんか非常に地味で地道な作業になるわけですが

これを知っているのといないのでは大違いです。

なお今回の作業では凝ったことしてないので、そこまでエディターは使用しませんでした。 

 

 

原稿が完成。いいね?

これで原稿の準備が整いました。

待ってください。まだ文字原稿だけです

これから表紙も準備しなくてはいけません。 

でんでんコンバーターでは「表紙+テキスト」を一緒に変換して1つのEPUB3ファイルにする必要があるからです

 

その前に、少し振り返ってみます。

今回、僕の作品は約37500字でしたが、正直だいぶ疲れました。

はじめからでんでんエディターで作っているなら別ですが、

流し込んで調整となるとかなり作業量が増えるからです。

 

具体的に言うと、

・段落数(でんでんでは「改行」)

・改行数(でんでんでは「<br/>」)

・ルビの数(でんでんでは「{文字列|ルビ}」)

・縦中横(でんでんでは「^半角^」)

・その他プレーンテキストでできないこと(マークダウン参照)

 

が増えれば増えるほど、

EPUB3に変換する前にやらねばならない作業量が膨大、かつ原稿ミスが増えます。

短編で「めんどいな…」と思うくらいなので、10万字を超えるような長編は、

どーぉうしても出したい人が、電書出版に慣れてからチャレンジするのが賢明かなと思います。

 

というわけで、疲れました。

この先は中編に回したいと思います。

 

sade.hateblo.jp

 

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