なろう作家はアニメ脚本に向いているのか。
アニメSHIROBAKOではシナリオ1話分が毎回ペラ100枚を越えていたそうです。普通のアニメではだいたいペラ80枚だそうです。
さて問題。
「ペラ1枚」って何文字?
デジタルネイティブの私たちは21世紀にもなって原稿用紙で作品を書くということはまずありません。ところが原稿用紙、つまり手書き原稿はベテランの書き手を中心にまだまだ現役です。そこで使われるのが「ペラ~枚」という表現。
ペラというのは原稿用紙のことですが、小中学校で使ったことのある400字詰原稿用紙とはちょっとちがいます。
正解は200文字。
つまり、SHIROBAKOのペラ100枚は単純計算して2万文字分ということになります。普通のアニメなら80枚ですから、1万6千文字です。
放送時間は同じ23分ですから、SHIROBAKOの脚本がいかに密度濃いか分かりますね。
また30分アニメは1話完結というのは少なく、だいたいこれを13回(1クール)以上毎週続けて放送していくのが主流です。
つまり、1話1万6千文字~2万文字相当のシナリオを毎週書かなくてはいけない。SHIROBAKOを見ていたらわかると思いますが、当然1週間かけて書けばいいわけではなく、監督との意見すり合わせと直しの嵐を見越して仕上げる必要があります。
これってちょっと、なろう作家が毎日1万文字更新するのに似ていますね?
地の文をト書きレベルまで短く簡潔に書いて、面白いセリフで回す。読者の負荷を極端に減らすことに特化した書き方をなろう作家は心がけていると思います。
だから、なろうで毎日更新できる人は、おそらくアニメの脚本を書く地力は絶対にあると思います。
まあ「速く書けるだけじゃどうにもなんねーだろ」っていう重要なところは抜かしてますけどね。
さて、ほかの媒体の時間に対するペラもおまけで載せておきます。
1時間半~2時間の火サス、映画でペラ250枚が目安。
1時間もので120~130枚。
15分のNHK連ドラで25枚。
(新井一著「映画テレビシナリオの技術」ダヴィッド社 P40参考)
です。
では、短いですがこんなところで。
皆さまよい執筆ライフをノ